鞍掛橋(くらかけばし)の花畑
Contents馬喰町の交差点より2つ目の信号のところにある
鞍掛橋(くらかけばし)という名の付近道路両枠に花畑があります。
この花畑はここ10年ほど前から、公開区域で消防の貯水地となっている区画を
地域住民が少しずつ花を植えて、気がつけば見事に季節の変わり目に植物が変わるちょっとした名所となっています。
私はここのすぐ近所にスタジオを構えていたため、地域交流があったおかげでその住民のことを良く知っています。
発起人は、80代のおじいさんでした。おじいさんは、子どもの頃から花が好きだったそうで、
ビルばかりが建ち並ぶこの地に、「植物がないはさみしいから」という理由で、通りがかりのサラリーマンや
地方から海渡に買い物にくる方々、そして子どもたちに立ち止まってみてもらえたら、という思いで小さな苗を植えることからはじめられました。
しかし、そうはいってもここはおじいさんの土地ではありません。区の土地です。
おじいさんは何度も区の職員のところに交渉に行き、植物の面倒はちゃっんとやるからと、
苗の提供もしてもらい、ここに花畑を実現させました。
つまり、街に住む住民の想いが、公共の土地を使用し公認していったことが、凄いことでした。
ここは、そういった「はなさかじいさん」によって誕生し継続している花畑なんです。
ぜひ、ビエンナーレやCETをご覧になられる方も、ここで思い出に写真を撮ってみたりしてください。
このたび私の作品は、この場を「写真スポット」とし、みなさまにご紹介したいと考えました。
写真家・池田晶紀
Schedule
2023.Oct.23 - 無限 常時撮影可
池田晶紀
https://ikedamasanori-pp.com/
写真家。1999 年、自ら運営していた「ドラックアウトスタジオ」で発表活動を始める。2003 年よりポートレイト・シリーズ「休日の写真館」の制作・発表を始める。2006 年写真事務所「ゆかい」設立。クリエイティブディレクター、映像ディレクターとしての活動を開始。2010 年馬喰町にてオルタナティブ・スペース「ドラックアウトスタジオ」の運営を再開。2021年スタジオを神田ポートビルへ移転し、同ビルのクリエイティブディレションを担当。さらに神田の社会実験及びまちづくりを計画した路上企画や地域情報のWeb サイト「オープンカンダ」のディレクションなどを行なっている。
国内外での個展・グループ展多数。アーティスト三田村光土里とのアートユニット「池田みどり」としても活動するほか、フィンランドサウナクラブ会員、サウナ・スパプロフェッショナル管理士、シェアリングネイチャー指導員、水草レイアウター、かみふらの大使など。主な著書に、写真集『SAUNA 』(ゆかいパブリッシング)、『いなせな東京』(コマンドN )がある。近年の展覧会は、池田晶紀展「SUN」(スパイラルガーデン、東京、2017 )、「池田晶紀 Portrait Project 2012-2018 いなせな東京」(3331 Arts Chiyoda メインギャラリー、東京、2018)など。
Map
東京都中央区日本橋小伝馬町21鞍掛橋交差点
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